
前回、外国で暮らす私たち家族の娘に現地校ではなくインターを選んだ理由と実際の学校での様子について書いたわけですが、親のサポートはやはり必要不可欠です。
大人だって、いきなり日本語が通じない環境に放り込まれたら不安ですよね。
インターナショナルスクールに限らず、母国語でない環境で学ぶ子供に対して、親はどんなフォローができるでしょうか?
英語で意思を示すのは必須!私が子供たちに教えた言葉
1番大事な英語のはYes or No
日本人は自己主張が下手だと言われますが、それはYesとNoをはっきり表さないからのように思います。
ヨーロッパでもアフリカでも、何か尋ねられたとき最初に求められるのは結論の部分です。こちらが英語をよくわかっていないことを知っている人はYesかNoで答えれば会話が成立するような形で話しかけてきます。
だから、まず必要なのはYesとNoなのです。
子供たちは手加減をしらないのでケンカになることもしばしばあります。言葉でうまく伝えられないと余計に手が出る可能性がありますから、
「されて嫌なことがあったら、No!って大きな声で言うんだよ」
と何度も言い聞かせました。
よく質問される項目を想定してロールプレイング
学校内では休み時間に他学年の子供とも遊ぶことがあるようです。
そこでよく訊かれるのが
「名前は?」
「何歳?」
「何人?」
の3項目。
さすがに何回も訊かれるので、子供たちは
「今日は~?って話しかけられたよ」
と報告してくるようになりました。
話し言葉は文法どおりでなくても、けっこう通じるものです。ですから一番伝えたい単語だけ、練習するようにしました。
今では道行く人にこれらの内容を尋ねられたときにも、答えられるようになりましたよ。
学校であったことを聞いて、理解が違うところは訂正!
娘たちの通うインターでは小学校部に上がると、高学年の子が低学年の子とパートナーシップを組み、毎日健康状態のチェックや困ったことの手助けをするという制度があります。
突然始まったこの制度に長女は驚き、
「毎日同じお姉さんに話しかけられて、なんか見張られてるんだけど何か悪いことしたかな?」
と思っていたそうです。
「お姉さんはあなたを助けるために会いに来てくれているのだ」ということを伝えると、安心したようでした。
きっと先生から説明はあったのでしょうが、難しい言葉はわからず誤解しているところもあるようです。
ですから学校であったことをできるだけ聞いて、理解を助けられるようにしたいと思っています。
単語がわからなければ始まらない!辞書の引き方を教える
長女は小学校に上がって、本格的に文法や算数の勉強が始まりました。
先日は宿題で
「以下の15の単語を、人・動物・ものにカテゴリー分けしなさい」
という問題があったのですが、単語がわからないのでできない……。と困っています。
かなりマイナーな単語が混じっていたので、そのときは私が辞書で調べて日本語訳をつけましたが、勉強が進むにつれて自分で調べる方法も身につけさせてあげなければならないなと感じました。
本当は紙の辞書で引くほうがよいのでしょうが、調べることだけで疲れてしまっても困るので電子辞書で入力する方法を教えている途中です。
先生とのコミュニケーションも親の仕事
連絡帳の活用法
新学期が始まって1か月ほどが経過して、連絡帳が配られました。
中には住所や緊急時の連絡先を書きこみ、顔写真を張り付けて毎日カバンに入れて持たせておきます。
急に授業の変更があった場合や、工作に必要なものが出た場合なんかに先生が手紙を張り付けてくれます。
ただ、このお手紙が曲者で、英語ではなく公用語で書かれているのです。
手紙が来た日の私はてんやわんや。Webの翻訳機能を使っておおまかな内容を推測……。それでもよくわからない場合には公用語ができる知り合いに頼んで解読してもらったり、学校に電話で問い合わせたりすることになります。私のミスで子供たちが困らないよう、こればっかりは必死です。
面談のときには子供同伴
学期に1度、学習態度や成績について報告を受けたり、美術の作品を返してもらう日が設定されます。
親だけで面談に行ってもよいのですが、私はあえて子供と一緒に行きます。なぜなら、先生の前での子供の態度や、受け答えの様子を生で見る機会だからです。
先生はよいところに目を向けて褒めてくれることが多く、それを聞いて子供もとても嬉しそう。
私にとって日本の面談はちょっと億劫なものであることが多かったのですが、インターでは子供たちも面談の日を楽しみにしているようですよ。
インターならではの親のサポートもありますが、毎日学校の様子を聞く、というのは日本で過ごす場合でも一緒ですよね。
ついつい、家事・育児で余裕がないとゆっくり話を聞いてあげられなくなることがあり、毎日反省の日々です。
慣れてきたとはいえ、言葉が思うように伝えられないストレスは多少なりとも感じているはず。子供ががんばっているのだから親も一緒に成長しないとなーと思う毎日なのでした。
ライター めりーまま
海外と日本を行ったり来たり。5歳と3歳の姉妹を育てています。