【海外子育て事情】防災対策~アフリカ編

日本はすっかり秋だというのに大きな台風が通過して大変だったようですね。
今私が住んでいるアフリカのとある国は、台風や地震などの、大きな自然災害とは無縁の国です。

ただし、熱帯モンスーン気候に属するため1年のうち9か月間が雨季という、雨の影響が強い地域です。
私が住んでいるのは首都ですが、忘れたころに停電・断水がやってきます。「またかぁ…」と思いながらも、ちょっと慣れてきた自分もいます。

でも、やっぱりライフラインがストップするとストレス…。

数年前の大統領選の際には情報操作や通信制限が行われ、ネットや電話でさえつながらなくなり、家に引きこもる日々になったこともあります。
日本の自然災害とは違うものですが、有事の際には役立つこともあるかと思うので私のプチ・サバイバル生活を覗いてみてください。笑

やっぱり水が一番大切

ライフラインの中で、なくて1番困ったもの…それは水かもしれません。
飲み水をはじめ、料理用の水、お風呂、トイレ、洗濯…とにかく水がないと始まらない!

朝、蛇口を捻って水が出なかったときの絶望感…。本当にテンション下がります。
もともと、水道水そのままを飲むのは抵抗があるので飲料・調理用としてミネラルウォーターを購入しているので備蓄はあるのですが、それを洗い物やトイレ用に使うのにはもったいなすぎてできません。

出典:写真AC

 

でも、断水したって学校は普通にあるし、何とか生活を回さなければならないので寝ぼけた頭をフル回転!
とりあえず、こんなときは紙皿の出番です。食器が汚れたまま洗い場を占拠すると、より一層気分が滅入るので使い捨ての恩恵にあやかります。

トイレには一応ペットボトル10本程度の水道水を備蓄しているのでそれを使ってしのぎます。
本当はタンクの故障原因になる可能性があるらしいのでおすすめできないのですが、断水のときにはペットボトルをタンクに沈めて水の使用量を少なくします。

洗濯は断水が解除されるまでは延期、お風呂は固く絞ったタオルで体を拭く程度で乗り切るのが我が家流です。
うちの家族は暑さ対策で長女も次女もベリーショートなので髪の毛も蒸しタオルで拭き上げちゃいます。

本人たちは現地の子どもたちのような長い髪に憧れがあるようなのですが…。
現地の子たちは1度髪を編み込んだら1か月はそのままらしいので、とても真似できません~。

あと、役に立つのがウェットティッシュです。
うちはまだおむつの子がいるのでおしりふき兼ウェットティッシュがたくさんあるのですが、手が洗えないときにかなり重宝しましたよ。
使用期限も長いのでご自宅に備蓄することをおすすめします!

電気が止まったらヘッドライトが活躍!

電気も大事なライフラインの1つですね。
昼間はまだしも、夜になると真っ暗。それはまだいいのですが、うちの地域の場合、停電すると困るのが「クーラー」が止まってしまうことと、「冷蔵庫」が機能しなくなってしまうことです。
明かりのためには電池式のランタンをいつも決まった場所に置いています。

出典:写真AC

 

そして、とっても役に立っているのがヘッドライトです。
そう、登山なんかのときに頭にくっつける小さなライトなのですがわかりますか?

ヘッドライトなんて日本で使ったことなかったのですが、前任の方の置き土産で使ってみたらかなり便利!
両手が空くし、視線の先がピンポイントで明るく無駄がないのです。

想像したら笑っちゃうと思いますが、停電の中ではヘッドライトの明かりで料理をしたりお皿を洗ったりしています。子どもたちもつけたがるので奪い合いです。笑

クーラーにしても、冷蔵庫にしても空間を開放してしまうと一気に暑い外気が入ってきてしまうので極力、扉や窓を開けないようにします。あとは復旧を祈るのみ…何もできないのでそんな日はさっさと寝ちゃいます。
アフリカは床がタイル張りでひんやりしているので、涼をとるため床で雑魚寝です。

改めて書いていると涙出てきそうですが、これが日常なんですよね~。

ガスボンベは在庫切れになることも

幸いアフリカはガスボンベ方式の家庭が多いので、そこまで苦労したことはありません。
普通に料理をしているだけであれば1つのボンベで2か月ほどはもつので安心です。

ただ、ガソリンスタンドにボンベを購入しにいくのですがこれが重い…。
しかもここはアフリカ。たまに在庫切れなんてこともあるので、必ず今使っているガスボンベの他に予備をもう1つ置いています。

日本であればオール電化の家庭もあるでしょうが、ガスが止まってしまったら一大事ですよね。
冬場にお鍋なんかで使うカセットコンロを、災害対策として持っておくのも大事だと思います。備えあれば憂いなしです!

食べ物は3日分を常備

現地の人たちの主食はフランスパンらしいのですが、やはり日本人の主食と言えば米ですよね。
日本米は高いので、タイ米やリゾット用のお米を使うのですが、停電時は炊飯器が使えません。なので、そんなときはフライパンでご飯を炊きます。

炊飯器の目盛りに合わせて水を量ってからフライパンに移し、蓋をしてから中火で5分~10分、水分がなくなるまで煮ます。そのまま5分ほど蒸らせば炊き上がり!
日本米の場合には30分くらいはお米を洗った後浸水させておいたほうがよいのですが、タイ米の場合はそれが必要ないのも楽ちんです。

出典:ぱくたそ

 

大統領選の暴動を警戒して10日ほど街中のお店が開かなかったときには、缶詰食品とお湯を注ぐだけのレトルト食品でしのいだこともありました。
それ以来我が家は常に3日分くらいの非常食を確保しています。

日本でも、たまには非常食を試してみて、家族でどれくらい準備しておけば1週間ほど食べていけるのか知っておくとよいと思います。

子どもがいると、ちょっとしたトラブルでも慌ててしまいますよね。
でも、ライフラインが止まった場合どんなことが想定されるのかを、日常的に考えていると、もしもの時にも少し心に余裕が生まれるはずです。

アフリカで手に入るものはとても少ないので、今回ご紹介したのは最低限の防災知識です。
東日本大震災や熊本地震を経験した日本には、きっと防災グッズがたくさんあると思います。
もちろんそれらのグッズが使用されないことを願いますが、便利なものはうまく活用して大事な家族を守りましょう!

ライター めりーまま
海外と日本を行ったり来たり。5歳と3歳の姉妹を育てています。


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