3歳の息子にレゴブロックを与えて10年!能動的に遊ぶ大切さ

我が家が「レゴブロック」の購入を検討し始めたのは長男が3歳になる頃でした。
3歳までは「つみき」遊びが室内遊びのメインでしたが、そろそろブロック遊びも取り入れてみようかと検討し始めたのです。

「レゴブロック」から得たものと、「レゴブロック」の効果的な導入方法についてご紹介します。

我が家の「おもちゃ」へのこだわり

「おもちゃ」は幼児期の子どもの人間形成に大きな影響を与えます。
本気で遊ぶためには、本気を受け止める力のある「おもちゃ」がいい、そして自由な発想を邪魔しないものがいい、全てを満たしてくれる「おもちゃ」を探し続けました。

幼児期の生活のメインは「遊び」です。私たち家族にとって「おもちゃ」は食事と同等の価値があったのです。

「レゴブロック」の魅力

我が家では「レゴブロック」の基本的なパーツのセットを何セットか購入し、透明で大きな衣装ケースに入れて、欲しいブロックが横からも見えるように保管していました。
長男が小学校中学年以降から、特殊なパーツのみ大きめのタッパーにしまって衣装ケースに入れていました。

長男誕生から13年、「レゴブロック」を購入しておよそ10年経ちますが、今でも室内遊びのメインは「レゴブロック」です。

手軽さ

大きく広げなくてもテーブルの上でも遊べるのが「レゴブロック」です。
次男は毎日大きな衣装ケースを横にあちこち広げて遊びますが、長男は大きめのタッパーに入ったパーツを時々手に取り、テーブルの上やちょっとしたスペースで遊んでいます。

幼児期~小学校低学年では、外出時も少量を袋に入れて持ち歩き、ちょっとした時間に遊ばせていました。
すぐに退屈してしまう子どもたちのいい遊び相手になってくれました。

自由な発想

「ママ、電車が欲しい」「トリケラトプスのおもちゃが欲しい」おもちゃ売り場で、たびたび子どもたちが欲しいものをおねだりしている場面に遭遇します。
しかし、電車やトリケラトプスを買ってもすぐに飽きてしまうことは容易に想像できました。
何年も同じ電車やトリケラトプスで遊ぶ息子たちを想像できませんでしたから。

出典:写真AC

 

子どもは次から次へと欲しいものが変わります。

「レゴブロック」は次から次へと変わる子どもの欲求を、その都度チャレンジに変えてくれたのです。
「レゴブロック」さえあれば何でも作ることができる、どこまでも自由で変化し続ける、その魅力に気づいた子どもたちは、自然と「あれが欲しい、これが欲しい」と言わなくなったのです。

失敗していい

レゴは、何度でも作り変えることができます。
「何か違う」と思ったら何度でも壊して作り変えれば良いのです。

こういう経験がとても大事だと、私自身が社会で働いてみて感じていました。
何度失敗してもやり直せばいい、こう思えるような大人に育つことができれば、時代がどう変わっていこうと難なく生き抜いていける気がしたのです。

粘り強さ

「つみき」遊びは全てを否定せずに子どもの思うままに積まれ、立派に演出してくれます。
しかし、レゴブロックは遊びの中で毎回小さな「できない」がありました。
この小さな「できない」は、あと少しの頑張りで乗り越えられるものになります。

不思議と「レゴブロック」は、成長に応じて小出しに丁度良い「困った」環境を作ってくれました。
この経験の積み重ねは、問題に直面した時の粘り強く解決していく力となります。具体的なエピソードをいくつかご紹介します。

我が家とレゴブロックのエピソード

「レゴブロック」は私たち親子にたくさんの気づきと心の成長を与えてくれました。
そして現在も日々挑戦しては新たな発見に驚き、たくさんの感動をもらっています。

くっつけたブロックが外せない

レゴはパーツが小さくなってくると、はずすのに指の力が必要です。
幼稚園の年少さんでは指の力が追い付かず、度々半泣きになることがありました。

「僕じゃ取れないから外して」と言うのです。さすがにこの時はそっと外してあげました。
この「外せない」は長男が小学校中学年までありました。パーツが小さくて、親も苦戦した思い出があります。

作り直せない

幼稚園の年長さんになってくると、今度は制作中のミスに気付いて直す場面に遭遇します。
我が家は自由な発想で遊ばせていましたから、作り方は息子の頭の中にあります。

頭の中のイメージに近づけたくて何気なく作っていた息子にとって、壊すことは簡単でも、数工程前に遡り、作り直すことは困難だったようです。
思い通りにならない事態に、心が折れそうになることが多々ありました。

私は息子たちが半泣きになる度に、心の中でガッツポーズをしていました。
待っていました!とばかり息子を見守ります。もちろん手は出しません。

いつも誰かが答えをくれる環境なんて、これからの時代は無いのです。
小さな課題に直面したときに、投げ出さない粘り強さを身につけることがとても重要だと感じていましたから、こういう事態は私にとって願ったり叶ったりでした。

自分が認められていると感じる喜び

レゴ遊びに夢中だったのは息子だけではなく、父親も同じでした。

息子が想像に任せた宇宙船や飛行機、恐竜の制作に夢中になっている横で、父親は大きな家を作っていました。
それはとても精巧な作りで私も感心して見ていました。

父親って、良い意味で母親と少し違うのです。
我が家の父親は、息子の面倒を見る役目なんてさっさと忘れて自分の遊びに夢中になります。そうなると全く面倒は見ません。立ち位置が同じなのです。
これ、実はとても大事なことだと思いました。

子どもだと思っていても、しっかりと感じていたのかもしれません。
どこか対等に思えたのでしょうか。
父親と一緒にレゴで遊んでいるときの息子の目の輝きは、遊んでもらっているときのそれとは明らかに違っていたのです。

毎年のクリスマスプレゼント

3歳から日常的な遊びに使うレゴは、パーツのみを大きな透明の衣装ケースに入れて好きなだけ使い、遊びます。
作り方はありません。

唯一、作り方が書いてあるセットをプレゼントする時期はいつもクリスマスでした。
クリスマスのプレゼントだけは、「親がプレゼントするものではない」という言い訳ができるので、私たちの方針にブレは無いのだと堂々としていられました。

プレゼントはその時の成長段階より、少しだけ背伸びが必要なレベルのセットを選びました。
サンタクロースからのプレゼントを見つけた時のキラキラしたあの顔に会いたくて、今か今かと息子たちが起きるのを待つ時間は、私たち親にとってかけがえのない時間だったのです。

クリスマスは、毎年1日中プレゼントのレゴと格闘するのが恒例でした。
タッパーをいくつも並べ、パーツを分けて入れていくのが私の役割で、あとは息子が説明書を読みながら作っていきます。

年長さんのクリスマスは、朝から20時まで格闘して作った思い出があります。
この時間もまた、私たち親子にとってかけがえのない大切な時間となっています。


 

「レゴブロック」と付き合い始めて10年

長男は、現在13歳になりました。
小学校中学年以降は習い事や家庭学習でとても忙しい毎日ですが、ほんの10分の休憩時間でもレゴを手に取り遊んでいます。

せっかくの休憩なのにまた頭を使うの?と思ってしまうのですが、疲れた脳がリラックスするのでしょう、子どもは好んで手にします。

これから「レゴブロック」をプレゼントするママ・パパへ

頭の中にあるイメージを形にしていく過程で、「レゴブロック」は想像以上のものを与えてくれます。
小さな「できない」の積み重ねが、子どもの土台をつくり、粘り強さを身につけ、達成感を得るのです。

幼少期からの取り組みは、大人になって生きていくための土台作りです。
ですから、我が家においてもまだ途中経過なのだと思います。

これから社会に出て様々な経験をする中で、「あぁ、レゴ遊びをしていたおかげだな」と感じることがたくさんあるのだと予想します。

レゴはお教室がたくさんあります。我が家は家庭での遊びだけでしたが、お子さんを連れて体験に行ってみるのも良いかもしれません。
ブロックに触れ、お子さんが遊んでいる姿を見て、子育てを考える素敵な時間が待っているはずです。

最後に

今の子育ては「子どもが自ら考え能動的に動く」時間があまりにも少ないと感じています。
暇な子どもが少ない、ということかもしれません。幼少期から分刻みのスケジュールで動いているご家庭も少なくないでしょう。それが悪いとは言えません。

そんな時代だからこそ、私たち親は原点にかえり「遊び」の本質を考えなければならないのではないでしょうか。

ライター まちこママ
5歳と13歳の母です。10歳までは子どもの教育に全力を注ごうと日々努力している主婦です。



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